「生意気だ」と言われたあの頃

tomockyです。

ニッポン放送を巡る問題がフジテレビの「提携」示唆で終局に向かいつつあります。
ここまで日本中がアツくなった事件はそうそうないでしょう。

無気力とシラケムードの不景気の中ですから、「ホリエモン」という分かりやすい「ヒーロー」の活躍による影響は一塩です。

ギャラリーの多くは、「ホリエモン」という「ヒーロー」が巨大組織に向かって孤軍奮闘するヒーロー特撮を見ている気分でいる輩が少なくないようです。

しかし、堀江社長の態度は生意気そのものでした。
この点をギャラリー達は見逃しています。
そして、フジテレビを一方的且つ感情的に否定し続けています。
何と愚昧なことか!と私は嘆きを禁じ得ません。

恥ずかしながら、私も、そんな「生意気」な時代があり、迷惑をかけたことがあります。

私が金融系業務SEを目指してIT業界に身を投じたばかりの頃、会社の都合でIBM大和事業所というところでオンサイトサポートの仕事をさせられていたことがありました。
しかし、金融系システムの開発とは無縁で、しかも、一番苦手でやりたくない仕事をやらされていることも相俟って、同僚に「生意気だ」と言われたりして、針の筵の日々でした。
因みに、その同僚は私とは1つしか年が違わない上、会社に入った時期が半年だけ早かっただけの人でした。

思うに、やらされている仕事が嫌で、いつしか傲慢な態度が無意識のうちに表に出たことで彼の反感を買ったようでした。

私が、堀江社長の態度を快く思っていないのは、そうした過去の苦い経験があったからです。*1

別に新興企業の社長であるとかがバッシングの原因ではないのです。
堀江社長の「ビッグマウス的ユーモア」を語るような生意気な態度が嫌われているだけです。
ギャラリーの人達はフジテレビの方こそ傲慢だといっていますが、フジテレビの拒否反応を引き出したのは、こうした堀江社長の生意気な態度に他なりません

よく考えて下さい。
貴方の周りに、そうした「ビッグマウス的ユーモア」を語るような生意気な態度の人がいたらどう思います?
そして、その人が貴方を腐したら、どう思います?
ホリエモンを絶賛するギャラリー達にはその辺に対する配慮が欠落しています。
こうした配慮のなさが様々な軋轢を生む原因となっています。

生意気だと思われるのは、そうした配慮のない態度によるものであるということに他なりません。
決して、反権力であることが理由ではありません。

*1:これ以外にも、ライブドアの示すビジネスモデルが買収相手にとってメリットとなるものなのかどうかということをよく理解して貰っていないということなどがある。