憲法グッズ大流行

改憲・護憲論議が人口を膾炙している世の中

今の安倍政権では、憲法改正が政策の中心にあるといっても過言ではない。
尤も、私の改憲案は殆ど9条改正程度だが、少なくとも国際社会から自衛隊を整え、派兵ができるようにもしろという要求がある以上、今の憲法では対応ができないことは明白である*1
そういうこともあり、憲法改正問題がここに来て人口を膾炙している。

今丁度、憲法の勉強をしている所

奇遇にも、私は法曹目指して法律の勉強をしているのだが、改憲護憲派問わず、政治家及び一般の人々は憲法が何なのかよく理解できていないという印象がある。
せいぜい、一般の法律に比べて変えにくいという性質*2とか最高規範性*3ぐらいしか知らないのではなかろうか。
国語辞典では

国家の基本的事項を定め、他の法律や命令で変更することのできない、国家最高の法規範。

と書かれているが、当たらずとも遠からずという感じである。
じゃあ、憲法と何かというと、国家権力(治者)を制限して国民(被治者)の権利・自由を守るものである。
尤も、昔は被治者が一般の国民で治者が君主*4だったりしたが、今は治者が国民の多数から選出された代表者*5であり、被治者が国民である*6

筆写、手帳、CD、酒…… 憲法「体感」グッズ続々

憲法グッズというと、昔、憲法の写真集なんていうものが発売されたことがあったというが、憲法改正論議が盛んな今の世の中に着目して、9条の写経(?)や憲法手帳、朗読CD、更には日本酒まで登場しており、憲法ビジネス百花繚乱という感じである。
色々なグッズを嗜むのも結構であるが、やはり、憲法の本質をよく知って欲しいものである。
そうでなければ、折角のグッズも宝の持ち腐れだろう。

*1:先のイラクへの自衛隊派兵は例え世論の支持があっても憲法違反に他ならないというのは、護憲・改憲派問わず、どの憲法学者も口を揃えて言っている

*2:96条

*3:98条

*4:例えば天皇

*5:政治家

*6:これを治者と被治者の自同性という