弁護士が書いた究極の文章術

1.基本情報

  • 著者:弁護士 木山泰嗣
  • ISBN:978-4-587-23360-0
  • 定価:1300円+税

2.書評

司法試験の勉強をやっているという兼ね合いから、「弁護士の…」というような書籍を色々読んでいたりする。
(e.g.プロ弁護士の思考術なぜ弁護士はウラを即座に見抜けるのか?)

しかし、この書籍は過去に読んだ「思考法」や「交渉術」に書かれた本ではなく、ひたすら、「文章法」について書かれたものである。
司法試験に限らず、一部の資格試験(e.g.公認会計士)では論文試験が課せられる。
何れの論文試験においても、文章の構成力や論理構造がしっかりしていないと、内容がどんなに素晴らしくとも、全く評価されない。
このためにも、この本を読んで文章の書き方を改めて見直そうとしたのである。
また、この本の1文1文は非常に短い。
私の今まで読んだ本において、漫画や絵本の類を除き、ここまで1文の短い本は初めてである。
実際、本の中でも「1文は短くする」という項目があり、著者自ら範を垂れて、徹底的に短い1文で貫かれている
それ以外にも、用語を統一するだとか、接続詞のパターンを決めるとか、司法試験の論文講座で聞いたことのあるような話(+α)が揃っている*1
blogも文章であるから、これを意識して書けば、例え内容が薄くとも、説得力があって、読者に誤解を与えない文章が書けるかと思う。
この本は、司法試験受験生のみならず、全ての文章書き―ひいては全てのblogerに薦めたい1冊である。

3.余談

尚、この本はシリーズ本で、他にも以下のラインナップがある。

*1:著者が「弁護士」ということもあり、司法試験論文試験の対策本のような感じに思える節もある。