子供を甘やかす親は遵法精神を知らない

私の会社では

年に1度、「コンプライアンス研修」が行われます。
コンプライアンスとは遵法精神つまり、法律を守る心がけという意味です。
私の属するIT業界だと、大概が情報保護の観点でのコンプライアンスという意味となるのですが、もっと広範囲で考えると、世間のあらゆる法律を守ることになります。
日本は法治国家です。
中国のような人治国家でも、中東イスラム圏のような神治国家ではではありません。
法律を守るということは、法治国家の基本です。

最近起きた東武鉄道の件

さて、東武鉄道野田線の運転士が運転室の扉を叩いていた自分の息子を乗務員室に招き入れ、懲戒免職された件で、各ブログにて、各々の立場から様々な意見を出していて、懲戒免職は当然とする意見から厳しすぎるという意見まで多岐にわたっています。
私の意見は前の記事に書いた通りです。
その記事の最後に、私は鉄道営業法第33条の記述を引き、当該運転士が法令を破ったことを取り上げました。
東武鉄道の注意書きに乗務員室立入禁止のものがありますが、他社が単に「立入禁止」程度にしているに比べて、法律の何条に抵触するとか、かなり厳めしい記述という特徴あるものとなっています。
今回の事件はそうした注意書きの根拠となった法令を破ったことに重大な問題があると考えています。
その法令を破った運転士を同情する意見も少なくないですが、コンプライアンスに五月蠅い会社に勤めている人間から言わせると、法令遵守より子供の欲求を満たせることを優先するような思考の持ち主の多さに呆れています
別のblogの追記と被る内容ですが、大人が子供に見せるべきなのは、仕事している姿より、法律を守る姿ではないでしょうか。
それが、正しいコンプライアンス教育だと思います。

冷徹かもしれないが

東武鉄道に抗議文を送った人の多くは、あの運転士と同じように小さな子供がいる(いた)人達みたいです。
私は未婚ですから、そうした子持ちの人の気持ちが分からないかもしれません。
しかし、私が既婚者で子持ちであったとしても、今書いているのと同じような所感を持つでしょう。
法律を無視して、子供に甘やかすような「優しい親」になるくらいなら、法令遵守する「冷徹な人」でいたいと思いますから。
これは如何にも人間味がないかもしれませんが、法令遵守こそが法治国家の基礎であることは忘れないで欲しいし、子供への甘さが少年犯罪やニートの発生の温床となっていますから。