報道被害と人権擁護法案

tomockyです。

1喝たぬき氏のblogにおいて、マスコミ批判を交えた「人権擁護法案」賛成派(?)の意見があります。

まあ、私も大方、現在の無節操な「報道」のあり方に疑問がある「良識派」の先生方が作った法律だと思っていました。

しかし、実体は「人権擁護委員会」なる一種の思想警察の設置を含むトンデモ法案で、しかも、「人権擁護委員会」は「被差別者」の中から選ばれるという仕組みになっています。

確かに、

現在の法案のままでは、「人権擁護委員会」でなく「人権蹂躙委員会」となるであろう。

と言うのには同意ですが、例え、「人権擁護委員会」が選挙で「公正に」選ばれても、結果的には変わりないと思います。
この「人権擁護委員会」を監視できる機関がないことに変わりはないですから。

他人を押さえつけることは、押さえつけられた人からの反発は必至です。
それ故、差別という「押さえつけ」は良くないです。
しかし、この法案が可決すると、それまでの「被差別者」が「差別者」に変わる?即ち、差別と被差別の立場が逆転するだけで、差別自体がなくなるわけではありません。

その他、この法律を悪用して為政者にとって不都合な言論を隠蔽する危険もあります。
権力にとって、為政者にとって不都合な醜聞を隠蔽するための法律となりかねません。

確かに、今の日本のマスコミは病んでいますし、特に週刊誌などは拝金主義的で扇情的・煽動的な言論が目立ちます。
しかし、この「人権擁護法案」というのは、本質的に「社会的弱者」が「社会的強者」の言論弾圧のために作った法案であって、違法な報道を取り締まるものではありません。

差別を無くす手だて、報道被害を無くす手だては、こんな法律が無くてもあるはずです。